航行12日目午後。
ハルケンブルグの葬儀中、警護をしていた兵士、ツェリードニヒの同級生の1人であるボークセンがエイ=イ一家に攫われた。
アジトで対面したモレナ曰く、ボークセンはいわばドナーの適合者みたいなものなので仲間になって欲しいらしい。
警戒するボークセンに対し、モレナは「交渉ゲーム」というカードゲームを持ち出した。
ボークセンはそのルールを確認した上で承諾することに。
こうしてモレナとボークセンの交渉ゲームが始まる──。
本記事では第408話「交渉②」の内容をまとめていく。
ハンターハンター408話の見どころネタバレ
① ゲーム開始
まずは子(ボークセン)が親(モレナ)のカード1枚を指定し、親が答える番。
親のカードは
●目的
●力
●質問A
●質問B
●イエス?
●ノー?
●D(取引)
の7枚あるわけだが、ボークセンははじめに「目的」のカードを選んだ。
「目的」は【ポークセンを仲間に誘う目的について答える】というカードである。
それを選んだ理由は「判断材料にするため」だと言う。
対するモレナの答え、つまり目的はカキン国の滅亡。
それが達成できたら人類滅亡まで頑張るとモレナは言った。
② モレナの正体とカキンの実情
説明が足りないというボークセンに、モレナは「本物のモレナは私の墓の中」だと自分の正体を語り始めた。
カキンでは数年に一度「謝肉祭」というカキン王族の祭が行われるらしい。
それは王族一行がランダムに選ばれた村落へお忍びで赴き「宴」を催すというもの。
選ばれた村は、全員その場で「持て成す者」と「その他」に選別されるという。
同時に「不敬罪」というワードも口にした。
不敬罪は王族を蔑ろにする行為を禁じ、それに抵触した者を極刑に処すというもの。
そこに王族相手の避妊・堕胎・遺伝子鑑定などは王族の子孫繁栄に対する反逆・不敬行為として即刻死刑となるというものがある。
そしてモレナの母は「持て成す者」に選ばれた。
数日間不眠不休を強いられながら王族をもてなしたモレナの母は、モレナを産み落としたことも認識できないまま、モレナが2歳の頃に死亡。
モレナは「祭孤児」として生まれのだ。
③ カキン滅亡を目論む理由
「祭孤児」は全員生まれてすぐ顔を裂かれ、エイ=イ組が運営管理する人身売買組織のアジトへ送られる。
そこで「二線者」と「肉」に分けられ、そこからモレナは20年ほど「肉」として過ごした後に、念能力に開花したことがきっかけか、最近エイ=イの組長になったのだとモレナは言った。
不定期開催だというこの謝肉祭、孤児の来所日から推察するに、最後に行われたのは民主化記念大祭の翌年(一昨年)だという。
つまりカキンという国は変わっていないしこれからも変わらない。
これがモレナがカキンの滅亡を願う理由であった。
④ ボークセンは日常を望む
この目的のためにボークセンを仲間に誘っているわけだが、なぜボークセンなのかの理由は、次のターンに選んだ「力」のカードへの回答として語られる。
※ちなみにこの間に行われた「裏にしたままの子のカードを親(このゲームではボークセンの交渉によりボークセン自らがめくることになった)が1枚選んで表にし、カードは墓場へ」というターンで選ばれたのは「ジョーカー」だった
「力」カードへの回答として、モレナは自身の念能力が、まだそれに目覚めていない人を覚醒させるような能力もあるとし、ネズミ講のようなシステムであることも明かした。
そしてその能力によって作った子どもの目的“それぞれ”に合わせた能力の補助・支援をしているのだと語った。
“それぞれ”というのは、大きな目的は「殺人」というのは組織で一致しており、そこに含まれる事情や標的がそれぞれ違う、つまりそれぞれに「小さな目的」があるということ。
これらの説明を聞いてボークセンはモレナたちには共感できないと悟った。
ボークセンは「日常」を強く望んでいるからだ。
ビヨンドの新大陸宣言から大きく乱され始めた日常。
この現状を嫌うボークセンは、現在の「非日常」を回避する術を探る。
⑤ ボークセンを誘う理由
そしてモレナは、ボークセンを誘った理由は、ドッグマンの能力によって見出された特質系能力者であったからだと説明した。
※ドッグマンは強化系能力者。嗅覚を強化することで「能力を嗅ぎ分ける能力」を獲得。覚醒前の微弱なオーラでも判別可能。
特質系能力者はモレナ調べだと3000人に1人の感覚。
少ないとはいえBW号に5~60人くらいは乗っていると予測される。
その中に自分たちと同じ「大きな目的」を持つ人が見つかればいいとモレナは言った。
つまり仲間とするのはボークセンでなくてもいいのだ。
モレナたちとの共感が得られないと実感したボークセンにとって、交渉をするにも不利な状況ということである。
ボークセンには時間がない。
そのため“もしモレナがボークセンに能力を持たせるとしたらどんな能力か具体的に知りたい”という質問でさらに情報を得ようとしたが、そこは“ボークセンがチームに加わった時に期待される役割”としての回答に近くなるため、「イエス?」のカードを指定されたら答えるとして語られなかった。
⑥ ノーだった場合
次の子のターンで墓場行きになったのは「イエス」のカードであった。
ジョーカーも失った今、「イエス」を示せるカードがなくなってしまったということである。
次にボークセンが選んだ親のカードは「ノー?」。
モレナにそそのかれたような形でもあるが、これは“子のカードの最後の1枚が「ノー」になった場合はどうなるのかの説明を受けられるというものなので、ここで聞いておきたいのは当然である。
「ノー」はモレナたちの仲間にならないという確固たる意思表示と受け止めるとモレナ。
それはボークセンも彼女の周辺も“モレナたちの仲間じゃない人間”と捉えるということであるため、つまりは目的達成の贄となる。
ボークセンを再び誘うことはないが、そもそも秘密を知ってしまった存在としてここからそのまま帰ることは許されないのだとモレナは言った。
ただしその回答は想定内なのでボークセンは焦らない。
⑦ Xだった場合
そして似て非なる「X」のカードについても説明する。
「X」は“結論を出さなくていい”カードであり、前話にて“ゲームを無効化できる”というものだと説明があったわけだが、これは秘密を知られたことも含めて無効にするのだとモレナは言った。
記憶を消すなどではなく、ボークセンを信じてすべてをなかったことにし、そしてできる限り接触せず、周りの人間も極力巻き込まないよう配慮する、と。
聞く限りモレナ側にリスクの高い条件ではあるが、そこは念の「制約と誓約」であるとモレナは説明した。
一方で「ノー」が残った場合はボークセンが死亡することになるのだが、その可能性を越えて仲間になったというところに「制約と誓約」がかかっているのだともモレナは語った。
さらりと「ノーだったら死ぬ」と明言されたわけだが、ボークセンは動揺しない。
だが残り2枚となりいよいよ最後が見えてきても冷静でいられるのか…再び子のカードをめくるターンとなる。
⑨ 不測の事態!?
墓場行きとなったのは今説明された「X」。
つまり残り2枚は「ノー」と「リターン」である。
リターンは“子の墓場から1枚好きなカードを手元に戻せる”というものなので希望がないわけではないが…。
するとそこで船内に「特殊戒厳令」発令の放送が鳴り響いた─!
転勤で全国を渡り歩く流浪のマンガ好き。
現在は北海道在住で金カム等の聖地巡礼を満喫中。
自分用のメモを発展させブログにした形でして、端的にまとめるためにあえて感情を省いた文章にしています。
基本的には自分が好きな漫画だけになりますが、作品を知りたい・内容をおさらいしたい・より漫画を楽しみたい等のお役に立てればと思っています。