現在遠征選抜第1試験は4日目が終了した夜。
二宮8番隊のツイン部屋にて大きな転機が訪れていた。
二宮によって鳩原失踪の真実がユズルに伝えられたのである。
鳩原に関して諦めて自分を納得させていたユズルにとって、あまりにも寝耳に水の話だ。
鳩原について「ボーダーにいてもいつ遠征に行けるかわからなかったことから“密航”は理解できる」と二宮。
ただし二宮隊やユズルに何も言わず“部外者を仲間に選んで”姿を消したことだけは納得がいっていなかった。
だからこそ二宮は、その理由を鳩原から聞くために遠征を目指していると言った。
この話を聞いてユズルは何を思うのだろうか。
本記事では第237話「遠征選抜試験㉝」の内容をまとめていく。
ワールドトリガー237話の見どころネタバレ
①ユズルは遠征部隊に入らなければならない
鳩原について一通り話し終えた最後に二宮は「この話を聞いた以上ちゃんと自力で試験を突破しろ」とユズルに伝えた。
上層部は当初から鳩原の真似をする者が出てくるのではと懸念している。
その中で特にユズルはこんな話を聞いた以上、遠征選抜に落ちたら鳩原を探すために自身も密航するという可能性が出てくる。
ユズルは否定するが、当時鳩原がユズルを「密航仲間」に誘っていたら果たして断れていたか、と二宮に指摘され言葉に詰まる。
それにいざという時は影浦隊もユズルに協力しそうだ。
そうした“迷い”を潰しておくためにも「お前は必ず正規のルートで遠征部隊に入れ」と二宮は言った。
ちなみにこのボーダー機密事項の話をユズルにするにあたって、試験前に行われた隊長面接の際に上層部から許可を得たそうだ。
②5日目、特殊戦闘シミュとは?
夜が明け閉鎖環境試験5日目。
千佳と顔を合わせたユズルは開口一番にやる気を伝えた。
そしてこの5日目からは新たに特殊戦闘シミュレーション演習が始まる。
諏訪7番隊では“どの辺が特殊なんだろう”と話題になっていた。
試験3日目に出された特別課題が「ランク戦の新しいルールを考えよ」的な内容だったので、そんな感じで“昨日までの戦闘シミュに変なルールが追加されるのでは”と予想する。
それでは特別課題にはどんな回答があったのか、ここで一度、一昨日(試験3日目)の特別課題採点シーンに時が遡る。
③一昨日(試験3日目)の特別課題とは?
今回の特別課題はランク戦に関する具体的な内容のため、採点者には鬼怒田・根付・唐沢・林藤に加え、ランク戦と言えばの武富桜子(ランク戦実況解説システム運営主任)も参加していた。
おさらいすると課題は
『特別課題③』
現在B級ランク戦で実施されている、三つ巴・四つ巴の形式とは別の「新しい試合形式」のルールを考えなさい。
既存のルールに新しい要素を追加する形でも可。
また、そのルールを設定した理由を答えなさい。(400字以内/午後6時30分まで)
というものであった。
採点の基準は4点だ。
- 「現在行われているランク戦」では伸ばせない・伸びにくい要素に対応している
- 「定期的に行われているランク戦」として、実現可能かどうかが考慮されている
- 試合の状況設定が、特殊過ぎないものになっている
- 実際の防衛・遠征を想定して内容になっている
④隊員たちのアイデア
この課題に対して隊員たちからは様々な観点からの回答が寄せられた。
対戦方法等の変更
【多数派の解答】
他部隊と組んで2vs2の団体戦
回答者:虎太郎、王子、菊地原、木虎、蔵内
各ランク帯の全員を2チームに分けての紅白戦
回答者:別役、穂刈、ユズル、樫尾、照屋
- グループ分け以外は運営の手間はかからず実現しやすそう
- B級全員の紅白戦となるとその間の防衛任務の手が足りなくなる
(※穂刈だけはその点の具体的な設定まで言及あり)
【スケジュール的に厳しい】
試合がない部隊は試合を観戦してレポートを提出
回答者:樫尾、照屋
B級全部隊を攻撃側・防衛側に分けての拠点攻防戦
回答者:樫尾、笹森
- 「防衛」の時間を区切って競技にしてしまうのは少し怖い
- ランク戦ではなく“特別訓練”として計画するならよさそう
↓↓↓
【実現可能な拠点防衛】
現行の「三つ巴」ルールに「目標物の破壊・防衛」を追加する
敵ターゲットの破壊で得点[大]
(※マップは従来より小さめで、試合開始時のランダム転送なし)
回答者:穂刈、ユズル
- 上述の拠点防衛戦と比べスケジュールにも無理なし
- 人数差が多い部隊が有利になりそう
【下位部隊の戦術経験の底上げ】
上位1部隊vs下位3部隊のハンデ戦
回答者:ユズル
- 運営の得点計算が大変かも
上位・中位・下位から1部隊ずつ選出しての三つ巴戦
上のランク帯の隊員を倒すとボーナス点
回答者:笹森
- 上述のハンデ戦よりは運営目線では現実的
下位部隊にやる気があるならやってもいいかも
トリオン兵の活用
【対トリオン兵の防衛の想定】
トリオン兵の集団と戦うミッションを作る
回答者:虎太郎、穂刈、諏訪、笹森
2~3部隊が組んで多数のトリオン兵の侵攻に対する防衛ミッションを行う
※部隊の損傷率やトリオン兵排除までの時間を競う
- 敵に対しての戦力の見極めなど全体を見る視点が養われる
- ミッションを作る運営の負担がある
- 決まった攻略法に染まりそう
→作業の効率化という点はあり?
トリガーやトリオン数値の変更
【使用トリガーの制限】
試合で使用できるトリガーが運営に指定される
回答者:虎太郎、菊地原、照屋
戦闘前に使用できるトリガーのリスト(種類と個数)が提示され、それを部隊内で分配する
※リストは対戦相手と共通
回答者:木虎、蔵内
- 普段使わないトリガーへの理解
- 自分以外のポジションの強み・弱みが体感できる
- 遠征先でのトラブル時など、自前のトリガーが使えない状況でのアドリブ力が鍛えられる
【逆にトリガーをある程度自由化】
オリジナルの改造トリガー
独自に設定したオリジナル性能のトリガーを使える
回答者:王子、別役
トリガー・トリオン体の数値設定を可能にする
(烏丸のガイストのような極端なメリットデメリット)
回答者:蔵内
- ランク戦だけに特化した設定が流行ってしまう?
- 細かすぎる選択肢をうまく使える人間は少なく、結局誰かが作った設定を流用するだけになる?
【トリオン数値の変更】
チーム内隊員のトリオン数値がシャッフルされる
回答者:王子
- チーム内の相互理解が深まる
敵・味方全員のトリオン数値が同じ値に固定される
回答者:諏訪、蔵内
- トリオン“以外”の能力を測る
(トリオンに頼っている人間を鍛えなおせる) - トリオンが低い人間が自分イケてると勘違いする可能性
非戦闘員や防衛対象の追加
【非戦闘員の戦闘参加】
オペレーターも戦場に転送される
※ノート端末で情報支援
※オペレーターがベイルアウトすると即時敗北orペナルティ
回答者:木虎、諏訪
傷つけると大きなペナルティが科せられる建物やユニットを配置・指定する
回答者:木虎
- 遠征先や警戒区域外で民間人がいる場面などの防衛任務を見据えた現実的な設定である
- 仮想空間での実装も簡単そう
↓↓↓
【より遠征での戦闘を意識】
対戦相手が伏せられての対戦
(視覚設定によって全員同じ姿の共通アバターに)
回答者:菊地原
- 相手の動きとトリガーをよく見て警戒する癖や自分の手の内をさらさない意識が見につく
トリオン兵を“使用する”
【トリオン兵の導入】
トリオン兵を部隊に入れて戦う
回答者:別役
- オペレーターが動かすなら処理能力で大きく差が出そう?
→トリオン兵はある程度勝手に動くから大丈夫そう? - 鬼怒田的には「トリオン兵を扱う部門(開発室)」と「トリガーを扱う正隊員」は分けたい
- 個人でモールモッドに勝てない隊員がトリオン兵に頼る戦い方を覚えてしまう可能性への懸念
- 一方でエンジニアは実戦経験に乏しいので戦闘員からのフィードバックは必須
というように隊員たちから様々な解答が出揃い、運営本部はここから細かく採点していったようだ。
そしてこの課題が本日の特別課題に繋がっていた!?
⑤特別課題はトリオン兵の作成!?
時は本日(閉鎖環境試験5日目)に戻る。
仕事時間が開始となり、隊員たちは今日もPCと向き合う。
諏訪7番隊はぼちぼち共通課題も終わってきたようで、香取と宇井は分担課題に手を付け始めていた。
男たちも今日中に共通課題を終わらせることを目標とする。
と、その時このタイミングで『特別課題』の指令が…!?
内容は
添付された専用のソフトを使ってオリジナルトリオン兵を、各隊員1体以上作成しなさい。
※本日と明日に実施される特殊戦闘シミュではそのトリオン兵を操作ユニットとして使用する。
というものだった。
なんと全員がトリオン兵制作、しかも特殊戦闘シミュで使用!?
予想外のクリエイティブな特別課題に対する各部隊の動きが楽しみだ。
ワールドトリガー237話の名言
絵馬ユズル
「…雨取さん、オレも今日は昨日よりもっと頑張るよ」
最新刊は26巻(2023年6月2日発売)
『ワールドトリガー』の最新刊は26巻。
26巻では遠征選抜第1試験3日目~4日目の様子が描かれている。
各部隊の戦闘シミュへの対応や香取の「う○こ」、水上が隠し事(戦闘シミュ)を打ち明ける回など26巻も見どころだらけだ。
ワールドトリガーネタバレ237話のまとめ
元々千佳を守るために遠征部隊入りを考え始めていたユズルであったが、鳩原を探しに行くという新たな目標もできたため、「頑張るよ」という千佳への言葉通りいよいよ本気で遠征部隊入りを目指していきそうだ。
またこの“ギスギス鳩原トーク”のエピソードを通して二宮とユズルの関係が“誰よりも鳩原を気に掛ける同士”という良い方向へと大きく変化した様子なのが嬉しい。
この2人のことだから互いへの態度はこれまで通り変わらないのだろうが、二宮8番隊の試験への取り組み方も一気に良い方向へ進化しそうなので注目したい。
さて気になっていた特殊戦闘シミュだが、なんと特別課題と併せて「トリオン兵の作成と使用」がお題となった。
ボーダーも今後のトリオン兵の活用を前向きに考えているということなのだろう。
全隊員が自作ということで、個人の考えとセンスが反映された個性溢れるカオスな展開となりそうでとても楽しみだ。
転勤で全国を渡り歩く流浪のマンガ好き。
現在は北海道在住で金カム等の聖地巡礼を満喫中。
自分用のメモを発展させブログにした形でして、端的にまとめるためにあえて感情を省いた文章にしています。
基本的には自分が好きな漫画だけになりますが、作品を知りたい・内容をおさらいしたい・より漫画を楽しみたい等のお役に立てればと思っています。