祭下陽日(まつもとのどか)は“帝都八忍”の1人であり、作中で2番目に極道と闘う忍者である。
第二章「燃える仁義のカブチカ」は彼が忍者側の主役だ。
それではどんな人物なのか、本記事では祭下陽日についてまとめていく。
『忍者と極道』の概要
『忍者と極道』は2020年1月20日より連載が開始された近藤信輔によるアクション漫画。
講談社が運営する漫画アプリ/ウェブコミック配信サイト「コミックDAYS」および「マガポケ」にて絶賛連載中であり、濃密なストーリーが迫力のコマと独特なセリフ回しによって軽妙に展開されていることで人気上昇中の作品だ。
ストーリーは裏社会で悪事をかます極道とそれを誅し裏から民を守る忍者の長きに渡る因縁の物語ではあるが、本質は何も知らずに知り合い友情を深めていく2人の主人公が、実はそれぞれ忍者と極道であったというところにある。
忍者と極道の因縁を通して見える2人の感情や関係性に注目だ。
単行本は講談社〈モーニングKC〉から最新12巻まで刊行されている。（2023年10月11日現在）
忍者と極道：祭下陽日(まつもとのどか)の特徴とプロフィール
祭下陽日(まつもとのどか)は“帝都八忍”の1人で、初登場は第5話。
陽日は太眉と一重の優しい顔立ちに、フワ～っと風になびく黒髪が綺麗な超絶癒し系美青年だ。
表の顔は新宿にある早世大学法学部の学生であり（学費は忍者の給料から払っている)、そのゆるふわ癒しルックスと講義を終えたらさっさと帰ってしまうミステリアスな姿に隠れファンも多い模様。
ワ女(早世大学女子)の癒しゆるふわ王子と呼ばれており、番外編「ひと月前」では陽日を見ながら「あの美顔が何よりの茶請け」「あの顔オカズに紅茶5杯はイケる!!!」と美味しくお茶を飲む女子達の姿も描かれている。
1999年12月25日生まれの20歳。
身長176㎝、体重63㎏。
好きなものは壊左のコーヒー、カズオ・イシグロ、芳林堂書店高田馬場店。
イメージカラーはワインレッド。
忍者と極道：祭下陽日(まつもとのどか)の人柄・性格
陽日は優しく穏やかな性格。
長である神賽惨蔵には、後述する陽日の特異体質も併せて表現し「何者よりも灼熱く優しき忍者」と評されている。
忍者との関係性
陽日は忍者に救済われて忍者になったという過去がある。
それは6年前、陽日が14歳だった年。
陽日は優しいと思っていた孤児院の院長に、臓器を売るために殺されかけた。
実は孤児院のフリをして児童の臓器を売り捌いていた極道だったのだが、陽日は後述の自身の特殊体質によって孤児院を丸ごと火の海にしてしまう。
その体質を呪い自殺しかけていたところに、極道の悪事を聞きつけた忍者がやってきたのだ。
忍者は陽日に「そんな表情で死んでいいのか」と問い、“笑って死ぬ”死に方を選ばせるために陽日を忍者へとスカウトした。
こうした経緯があるため陽日は忍者を人生の恩人としており、陽日の方が5歳年上ではあるものの、忍者を忍者の先輩として敬い慕っている。
そして恩人である忍者にいつか笑って欲しいと願っており、会話のネタにするためにプリンセスシリーズを見始めるなどしている。
ちなみに忍者は「陽兄」、陽日は「忍者くん」と呼び合っている。
忍者と極道：祭下陽日(まつもとのどか)の強さ
陽日は“帝都八忍”の末席であり忍者の経験は最も浅いが、忍者の長・神賽惨蔵が「超絶無敵」と評するほどの体質を持っている。
特殊体質
陽日は全身から超絶高温を発する特殊体質『灼華繚乱』の使い手。
身体を包む温度は銃弾がチョコのように溶けてしまうほどであり、対峙した夢澤恒星は「…灼熱すぎる!!!単純シンプルに…!!!」と戦慄している。
生まれながらの体質のようで、かつては心乱れると身体がどこまでも灼熱くなり、炎は自分でも消せなかったようだが、忍者となり鍛錬を経て調整できるようになったようだ。
しかし壊左が死亡した際にはさすがに感情的になり涙が蒸発していた。
技
陽日ももちろん『暗刃』の使い手。
『暗刃』は壊左が生み出した忍者の基本形であり、素手ながら『地獄への回数券』を摂取た極道の身体すら貫く威力を持つ。
そして陽日独自の技となっているのが「角質」だ。
陽日は『灼華繚乱』によって剥がれ落ちた超灼熱の角質を飛ばして相手に着火するという遠距離攻撃が可能。
小さな角質を超高速で飛ばすため、相手は気づいた時にはすでに燃やされ黒コゲになっているという恐ろしい技だ。
しかも一度に多数放つことも可能なので、一気に極道を殲滅できる。
極道100人は瞬殺できるらしく、忍者も「陽兄といると仕事が早い」としている。
また『灼華繚乱』の応用として空中浮遊も可能。
夢澤の考察によれば、灼熱ゆえに生じる上昇気流を利用しているようだ。
つまり銃も通用しない防御力を誇りながら、遠間合から瞬時に敵を焼く、それが陽日の強さである。
忍者と極道：祭下陽日(まつもとのどか)の活躍
第二章「燃える仁義のカブチカ」
夢澤恒星＆竹本組と対峙
壊左の仇を討つため、そしてなぜ極道が壊左を殺し得たのかを解明するため、陽日は極道の動きが怪しい旧在日米軍専用秘密地下倶楽部跡地・通称「カブチカ」へと出陣する。
能力的に“仲間を巻き込みたくない”と考え、1人でカブチカへ向かった。
カブチカでは“破壊の八極道”の夢澤恒星と彼がまとめる竹本組が麻薬をキメて陽日を迎えうったが、しかし陽日は『灼華繚乱』によって彼らを瞬殺してみせた。
夢澤＆竹本組『男結塔』に気圧される
ところが夢澤はなんと陽日に焼かれた身体を血の池で消火しながら立ち上がってきた！
黒コゲの夢澤はどう見てもⅢ度の熱傷であり、しかも腹には向こう側が見えるほどの大穴が空いているのに生きて立っている。
よく見ると先に焼いた極道たちもまだ死なずに悶えていることに気づき、陽日は極道たちが口に含んだ麻薬が壊左を殺せた理由だと理解した。
さらに夢澤は気合いを入れるため、突如壮絶な切腹を行う。
「こっ…この極道!!敵ながらなんて男…なんて…灼熱い…!!!」
陽日はその姿に圧倒された。
するとその隙に竹本組の『男結塔』に捕まってしまい、それを登ってきた夢澤と「必ず勝つ」という想いをぶつけ合うこととなる。
勝利するが…
勝利したのは夢澤の首を飛ばした陽日であったが、しかし陽日も短刀を胸に突き立てられ瀕死の重傷を負ってしまう！
それでも「忍者は無駄死には決してしない!!!」という誇りのもと、陽日は夢澤からの紙麻薬の回収に向かった。
するとそこへ極道、殺島、ガムテが現れ、殺島に撃たれガムテに斬られ、陽日はいよいよ致命傷を負ってしまった…。
祭下陽日の最期
遅れて駆け付けた忍者と再会することができたが、時すでに遅く陽日は忍者から死を宣告される。
すると陽日は現実を受け止め、もはや声も出せないほどの最期の力を振り絞って「“破壊の八極道”が忍者を誘い出すためにわざと悪事を行っていること」「夢澤という“破壊の八極道”の1人と闘い相討ちになったこと」「極道が忍者を殺せた秘密＝紙麻薬」を伝えた。
そして忍者との思い出やプリンセスシリーズを観ていること、「初代の黒い子」が好きなこと、忍者への感謝をすべて伝えきって満足そうな顔で眠りについた。
祭下陽日が残したヒント
陽日が命を賭して得た『地獄への回数券』により、忍者達は極道が麻薬によって忍者を殺せるほどの力を得ていることを知る。
またこの時の『地獄への回数券』で効能を試した鼠（ヒグマ倒した）をきっかけに鼠坊衆が生まれたようだ。
まとめ
祭下陽日は“帝都八忍”の末席であり、忍者より年上ながらも忍者としては弟弟子である。
忍者に救済われ忍者になったという過去があり、忍者を尊敬し、慕い、壊左と同じく忍者に“笑って欲しい”と願う優しき忍者だ。
その柔く涼やかな雰囲気とは裏腹に、長に「超絶無敵」と言わしめる特殊体質も見逃せない。
第二章「燃える仁義のカブチカ」は祭下陽日の魅力が詰まっているので、その激アツの死闘いに注目だ！
転勤で全国を渡り歩く流浪のマンガ好き。
現在は北海道在住で金カム等の聖地巡礼を満喫中。
自分用のメモを発展させブログにした形でして、端的にまとめるためにあえて感情を省いた文章にしています。
基本的には自分が好きな漫画だけになりますが、作品を知りたい・内容をおさらいしたい・より漫画を楽しみたい等のお役に立てればと思っています。