『忍者と極道』は2020年1月20日より連載が開始された近藤信輔によるアクション漫画。
講談社が運営する漫画アプリ/ウェブコミック配信サイト「コミックDAYS」および「マガポケ」で連載中の人気作品だ。
単行本は講談社(モーニングKC)から最新14巻まで刊行されている。(2024年11月13日現在)
『忍者と極道』の魅力はたくさんあるのだが、その中でも注目したいのがバトルにおける名乗り合いだ。
作中では敵同士が本気の死闘を行う前、己の名を名乗り合う。
「100%ブッ殺すと決めた相手には堂々名乗る…!!それが“裏社会の礼儀”」だからだ。
つまり名乗り合いが行われた時がそのバトルの最高潮を迎えた合図であり、血が滴る特殊なコマで描かれるそれは『忍者と極道』を代表する熱い名シーンとなっている。
それでは本記事では『忍者と極道』の名乗りシーンを一覧にしてまとめていく。※随時更新※
- 祭下陽日vs夢澤恒星〈2巻8話〉
- 多仲忍者vs粋田恵介〈2巻10話〉
- 多仲忍者vsガムテ〈2巻13話〉
- 覇世川左虎vs詩隈殴偉人(∑)〈3巻25話〉
- 邪樹右龍vs有羽汰駆(α)〈3巻25話〉
- 神賽惨蔵vs逢魔賀広偉(Ω)〈4巻28話〉
- 多仲忍者vs殺島飛露鬼〈4巻30話〉
- 病田色vsガムテ〈4巻34話〉
- 輝村極道vs偉大〈6巻46話〉
- 多仲忍者vs拳闘大帝〈6巻48話〉
- 神賽惨蔵vs司令&攻手〈6巻49話〉
- 覇世川左虎&邪樹右龍vs毒&天使〈6巻52話〉
- 輝村極道(&多仲忍者)vs黄金球〈7巻56話〉
- 輝村極道vs舞踏鳥〈8巻66話〉
- 多仲忍者vsガムテ〈9巻71話〉
- 雄鷹斗女vs歪罹井〈11巻92話〉
- 神賽惨蔵vs美陀〈11巻94話〉
- 嫌慈(vs忍者&左虎&右龍)〈11巻98話〉
- 邪樹右龍vs叛巻〈12巻99話〉
- 多仲忍者vs艶道〈12巻104話〉
- 覇世川左虎vs繰田孔富〈13巻110話〉
- 覇世川炸羅vs砕涛華虎〈14巻116話〉
- 繰田孔富vs邪樹右龍〈14巻118話〉
祭下陽日vs夢澤恒星〈2巻8話〉
第二章「燃える仁義のカブチカ」での名乗り合い。
“帝都八忍”祭下陽日!!
師の弔いのため…極道達の“謎”を暴くため!!極道…君を灼きブッ殺そう…!!
お控えなすってェ!!
“破壊の八極道”夢澤恒星!!
亡き極道の無念怨念晴らすためッ忍者のお命頂戴いたしやす!!
冒頭にも引用した「100%ブッ殺すと決めた相手には堂々名乗る…!!それが“裏社会の礼儀”だ…!!」はここで陽日が言った台詞であり、ハッキリと名乗りシーンが入れられたのはこれが初めてとなる。
以降、忍者と極道の名乗りは戦闘前に行われる熱い約束事となっていく。
多仲忍者vs粋田恵介〈2巻10話〉
第二章「燃える仁義のカブチカ」での名乗り合いその2。
“帝都八忍”多仲忍者!!!
オレの最大の“敬意”と“覚悟”キメてッ!!!極道!!てめえを愛で殺す!!!
二代目竹本組見習い小僧、粋田恵介…!!!
愛で殺すたァ光栄だぜ…!!“全身全霊”で殺り合おうか、なァ忍者…!
いや…!!!忍者ァァァ!!!
エピソードの主役といえる陽日と夢澤の死闘いとは別の場所で、多仲忍者と粋田恵介の死闘が勃発していた。
忍者の殺気に震えながらも夢澤を護るため立ちはだかる覚悟を決めた恵介と、その覚悟を受け止め敬意をもって全力で戦うことを決めた忍者の熱い名乗り合いだ。
多仲忍者vsガムテ〈2巻13話〉
第二章「燃える仁義のカブチカ」での名乗り合いその3。
オレは“破壊の八極道”ガムテッッ!!!
夢澤とは次元が違う殺人のプロだぁバ~カ!!バァ~カ!!!
“帝都八忍”多仲忍者!!!
やっぱり“クソ外道”は最高だぜ、ブッ殺しやすくてよォォォォ!!!
名乗り合ってはいるものの、実はこの闘いでは決着がついていない。
それは作中では非常に珍しいパターンなのだが、忍者とガムテの因縁の始まりとして注目の名乗り合いとなっている。
覇世川左虎vs詩隈殴偉人(∑)〈3巻25話〉
第三章「情愛大暴葬」での名乗り合い。
“聖華天”副総長・詩隈殴偉人!!!
“暴走族流剣術”いざ尋常に特攻む!!
“帝都八忍”覇世川左虎
来ませい
日本刀を極めたΣと鋭い手刀をもつ左虎。
剣豪同士の息をのむような名乗り合いだ。
邪樹右龍vs有羽汰駆(α)〈3巻25話〉
第三章「情愛大暴葬」での名乗り合いその2。
“聖華天”副総長・有羽汰駆!!!
喰らって砕けろ“暴走族拳法”ッ!!
“帝都八忍”邪樹右龍!!!
“素手喧嘩”たあ…骨があるなてめー!!
25~26話では呪血の忍者ブラザーズvs聖華天の副総長という構図で2つの死闘いが同時に描かれており、こちらはそのもう1つである。
先述の剣豪同士に対し、こちらは骨太なぶつかり合いとなっておりこれまた熱い。
神賽惨蔵vs逢魔賀広偉(Ω)〈4巻28話〉
第三章「情愛大暴葬」での名乗り合いその3。
聖華天特攻隊長
逢魔賀広偉…!!!
暴走族の打棒で
夢にきらめく!!
帝都八忍
神賽惨蔵!!!
今宵は“王の野球”で明日にときめこう!!
満を持しての忍者の長・神賽惨蔵の名乗りであるが、ここでは惨蔵というより伝説的打者の王・キングである。
世界的人気の大リーガーでもある逢魔賀に対し、惨蔵は野球ファンの1人として「野球王の力をもってお主の野球愛取り戻してブッ殺そう!!」と決めたからだ。
この2人の死闘いは作中でも随一の独特バトルとなっているので必見である。
多仲忍者vs殺島飛露鬼〈4巻30話〉
第三章「情愛大暴葬」での名乗り合いその4。
帝都八忍
多仲忍者!!!
ありがとよ極道
てめーブッ殺す
理由が増えたぜ!!
“破壊の八極道”
殺島飛露鬼
子供の忍者に…
“大人”の厳しさ
神託てやろう
殺島が陽日の仇であることを知りブチ切れる忍者と、その感情的な忍者を「若輩ェ」と鼻で笑い“大人”として迎えうつ殺島の名乗り合いだ。
病田色vsガムテ〈4巻34話〉
第三章「情愛大暴葬」での名乗り合いその5。
“帝都八忍”病田色
何方様であろうと―裏社会で悪事かます者はブッ殺しますわよ
オレは…“破壊の八極道”ガムテ…!!!
オレはっ!!!心割れた子供すべての味方だ!!!
第三章「情愛大暴葬」では5人の忍者が各所で闘いに臨んでおり、色が5番目の名乗りとなる。
とはいえガムテは色の忍手暗刃『睡掌髑路』の効能により眠りについては死んだ仲間達の幻影に起こされての半覚醒状態なので、名乗り合いというよりは互いにそれぞれが名乗り合っている状態である。
輝村極道vs偉大〈6巻46話〉
第四章「幼狂死亡友戯」での名乗り合い。
割れた子供達・新人“偉大”!!!
てめーが獲物1号だ!恐怖に戦慄りなァァ~ッ!!
ただの会社員・輝村極道
教えておくれ…その―恐怖というやつを
第四章「幼狂死亡友戯」はガムテのターゲットに極道も入っているため、極道(極道)vs極道(割れた子供達)という名乗り合いが勃発している。
多仲忍者vs拳闘大帝〈6巻48話〉
第四章「幼狂死亡友戯」での名乗り合いその2。
割れた子供達“拳闘大帝”
MP10252…拳がオレの殺人具だぜ
てめーもよォ…強い拳打してんじゃねーの
…“帝都八忍”多仲忍者、殴打上等だこの野郎!!
拳闘大帝は忍者にとっては大した敵ではないので、ヒリつくほどの名乗り合いではない。
神賽惨蔵vs司令&攻手〈6巻49話〉
第四章「幼狂死亡友戯」での名乗り合いその3。
“割れた子供達”司令&攻手!!!
二人で一本の“神槍”ッ
すべてを貫きブッ殺す!!
“帝都八忍” 神賽惨蔵!!!
よくもこのワシに硬くて太いの2度もブチ込みおって…!!
糞餓鬼がぁ!!!その首蹴飛ばし戯れてくれるわ!!!
前回(28話)の名乗り合いは王・キングであった神賽惨蔵だが、今回はなぜか金髪ツインテールセーラー服姿の美女である。
可愛いとかそういう次元を超えて、なんかすごい。
覇世川左虎&邪樹右龍vs毒&天使〈6巻52話〉
第四章「幼狂死亡友戯」での名乗り合いその4。
“帝都八忍”覇世川左虎
悠長に闘う暇はない…愚弟よ、瞬殺で征かん
“帝都八忍”邪樹右龍!!!
応!!お兄ちゃん!!!
“割れた子供達”毒ッッッ!!!
援護してやっからよォォ~ッ畏怖んなボケェ!!
“割れた子供達”天使…!!!
畏怖ってねェーし!守護ってやるからしくじるなドブス!!
初となる2対2の名乗り合いだ。
2人一緒にいることで最大の力を発揮するコンビ対決を見逃すな。
輝村極道(&多仲忍者)vs黄金球〈7巻56話〉
第四章「幼狂死亡友戯」での名乗り合いその5。
見てなガムテ―オレはお前の左腕!“割れた子供達”黄金球!!!
奴らの生首土産にお前を嬉尿させてやるッッ!!
ふたりは忍者と極道
切り抜けよう…君と私で!!
戦場で忍者と極道が出会ってしまい、互いに正体を隠したい中で強敵の強襲に遭ってしまったシーンでの名乗り。
「やってくれたな!」と悔しくなってしまった熱い名セリフだ。
輝村極道vs舞踏鳥〈8巻66話〉
第四章「幼狂死亡友戯」での名乗り合いその6。
“破壊の八極道”輝村極道
さあお嬢さん…踊ろうか?
“割れた子供達”舞踏鳥ッッ!!!
私の全部を賭け糞野郎を舞ッ殺す!!!
極道が舞踏鳥から『地獄への回数券』を奪い形勢逆転した後の名乗りなので、双方の余裕のあるなしが現れた名乗り合いとなっている。
この章では極道の名乗りシーンが3回目となるが、初めて“破壊の八極道”として堂々と名乗っているので活力に満ちているのが印象的だ。
多仲忍者vsガムテ〈9巻71話〉
第四章「幼狂死亡友戯」での名乗り合いその7。
“帝都八忍”多仲忍者!!!
おかげでてめーと決着つけられる!!
“破壊の八極道”ガムテェェッッ!!!
初めてだ!!こんなに病って殺りたい野郎はよォォ!!!
因縁の決着がかかった名乗り合い。
第四章「幼狂死亡友戯」のクライマックスだ。
雄鷹斗女vs歪罹井〈11巻92話〉
第五章「極契大壊嘯」での名乗り合い。
“帝都八忍”雄鷹斗女!!!
もうええテメーは殺すしか無ゃあ!!
“救済医師団”看護師・歪罹井
頭お花畑の貴女こそ…死んで
章が変わり、忍者の相手が“救済いなき医師団”となる。
そして“帝都八忍”雄鷹斗女の初名乗りだ。
神賽惨蔵vs美陀〈11巻94話〉
第五章「極契大壊嘯」での名乗り合いその2。
帝都八忍 神賽惨蔵
一杯飲み干す間に貴様は殺すぞ
救済なき医師団 精神科医 美陀
死ぬのは―私と語らう貴方です
この名乗り合いは共に椅子に着いて紅茶を飲みつつの異質なものであった。
ちなみに今回の惨蔵は覇世川炸羅の姿である。
嫌慈(vs忍者&左虎&右龍)〈11巻98話〉
第五章「極契大壊嘯」での名乗り合いその3。
“救済なき医師団”
看護師・嫌慈ィ!!
逝くぜ逝くぜェェェェェェェェ!!!
名乗り“合い”ではないが絶対に紹介しておきたいのが嫌慈の名乗りだ。
「ここはオレが死ぬ」と『地獄への回数券』の2枚摂取をかまして忍者・左虎・右龍の3人を相手に1人で突っ込んでいく、嫌慈の覚悟の名乗りである。
邪樹右龍vs叛巻〈12巻99話〉
第五章「極契大壊嘯」での名乗り合いその4。
“帝都八忍”
邪樹右龍!!
オレはバカでも約束は必ず果たすバカなんでよォ~!
“救済なき医師団”
内科医・叛巻
さあ“診殺”の時間だ…少し痛いぞ
仲間達のために為すべきことを為さねばならない右龍と嫌慈の覚悟を無駄にしないために絶対に勝たねばならない叛巻の、背負う者同士の名乗り合いだ。
多仲忍者vs艶道〈12巻104話〉
第五章「極契大壊嘯」での名乗り合いその5。
“帝都八忍”
多仲忍者!!!
有難よォ極道!
てめーのおかげで初心に還るぜ!!
“救済なき医師団”
外科医・艶道!!!
どうでもいい…!
貴様などオレは心底どうでもいいッ!!
この時の忍者は闘い方が見いだせないほどかなり苦戦を強いられていたが、艶道らの行為によって“笑えない”人が生まれてしまうことへの怒りで奮起し、艶道の予想外の策に出る。
覇世川左虎vs繰田孔富〈13巻110話〉
第五章「極契大壊嘯」での名乗り合いその6。
“帝都八忍”覇世川左虎
我が全霊を以て貴様の救済を否定しよう
“破壊の八極道”繰田孔富
否定されるのはッ!
貴方のその甘っちょろい幻想のほうだわ!!
人の幸福のため「快楽のうちに死なせること」を救済と考える“救済なき医師団”と、その考えを理解しつつも「生きてさえいれば思いもよらぬ幸福に巡り合うかもしれない」という可能性を信じる左虎。
“救済”と“幸福”を巡っての自論をぶつけ合う医師同士の名乗り合いだ。
覇世川炸羅vs砕涛華虎〈14巻116話〉
第五章「極契大壊嘯」での名乗り合いその7。
“帝都八忍” 覇世川炸羅
顔見りゃわかるだろ~がよォ~
オレァ女受るぜ
“忍殺番長” 砕涛華虎!!!
我!!
生涯童貞也!!!
砕涛華虎と、彼とエンカウントした左虎&右龍を守るべく現れた養父・覇世川炸羅の名乗り合い。
何の話!?と思うが、この直前に炸羅が華虎を「女受ねータイプだ」と言ったという前提あってのこの名乗り合いだ。
作中最強に相応しい堂々とした生涯童貞宣言…天晴である。
繰田孔富vs邪樹右龍〈14巻118話〉
第五章「極契大壊嘯」での名乗り合いその8。
忍者…ッ!!
つくづく出鱈目ね
いいわ決着をつけましょ
本気の全力で!!!
細けえことは気にすんな…!
オレぁ今
人生で最高潮に
憤怒ている
―それだけだぜ
『地獄への回数券』の2枚服用で圧倒的な力で立ちはだかる孔富と、兄・左虎の命をもって復活した右龍の名乗り合い。
互いに2人分の魂を背負い、因縁の決着に向けていざ熱き死闘が始まる。
転勤で全国を渡り歩く流浪のマンガ好き。
現在は北海道在住で金カム等の聖地巡礼を満喫中。
自分用のメモを発展させブログにした形でして、端的にまとめるためにあえて感情を省いた文章にしています。
基本的には自分が好きな漫画だけになりますが、作品を知りたい・内容をおさらいしたい・より漫画を楽しみたい等のお役に立てればと思っています。