忍者と極道のあらすじネタバレ！第一章「赤坂血風狼烟」の見どころを徹底解説！

『忍者と極道』は近藤信輔による、忍者と極道の長きに渡る因縁の先が描かれるアクション漫画。

第一章「赤坂血風狼烟あかさかけっぷうろうえん」は極道きわみが忍者にんじゃに対して「決めようか、忍者にんじゃと極道ごくどう、どちらが生存いきるか死滅くたばるか」の最後の戦いを仕掛けるエピソードであり、“帝都八忍”と“破壊の八極道”の死闘たたかいの始まりとなる激動のチャプターである。

本記事はそんな第一章「赤坂血風狼烟あかさかけっぷうろうえん」のあらすじネタバレとともに見どころを解説していく。

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『忍者と極道』の概要

『忍者と極道』は2020年1月20日より連載が開始された近藤信輔こんどうしんすけによるアクション漫画。
講談社が運営する漫画アプリ/ウェブコミック配信サイト「コミックDAYS」および「マガポケ」にて絶賛連載中であり、濃密なストーリーが迫力のコマと独特なセリフ回しによって軽妙に展開されていることで人気上昇中の作品だ。

ストーリーは裏社会で悪事わるさをかます極道とそれを誅し裏から民を守る忍者の長きに渡る因縁の物語ではあるが、本質は何も知らずに知り合い友情を深めていく2人の主人公が、実はそれぞれ忍者と極道であったというところにある。
忍者と極道の因縁を通して見える2人の感情や関係性に注目だ。

単行本は講談社〈モーニングKC〉から最新12巻まで刊行されている。（2023年10月11日現在）

忍者と極道：第一章「赤坂血風狼烟」のあらすじ

忍者にんじゃとの決戦に向け、極道きわみが極道ごくどうたちを集め集会を行う。
その悪しき企みを砕くため、忍者しのはの育ての親のような存在であり“帝都八忍”の1人である璃刃壊左あきばかいざが出陣。

極道ごくどうたちの首が次々と飛ばされる中、切り札である『地獄への回数券ヘルズ・クーポン』を口に含んだ極道きわみが意気揚々と壊左を迎えうった。
そして2人の死闘たたかいの結末から忍者にんじゃと極道ごくどうの因縁が大きく動き出す―！

忍者と極道：第一章「赤坂血風狼烟」が読めるのは1巻

忍者と極道・第一章「赤坂血風狼烟あかさかけっぷうろうえん」はコミックス1巻に収録されているエピソード。
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忍者と極道：第一章「赤坂血風狼烟」の主要人物

多仲忍者〈忍者〉

多仲忍者(たなかしのは)は忍者側の主人公。
男子高校生である裏で、忍者として日々極道の殲滅に励む。

幼い頃に家族を極道に殺されて以来“笑えない”体質となってしまっている。
“笑顔になれない”だけで決して楽しくないわけではないのだが、クラスメイトからは気味悪がられ孤立しているなどコミュニケーションに悩んでいるようだ。

プリオタ（「プリンセスシリーズ」の熱狂的ファン）でもある。

輝村極道〈極道〉

輝村極道(きむらきわみ)は極道側の主人公。
株式会社ダイバンの商品企画部長という表の顔と、男羽會傘下・竹本組“裏組長”という素（裏）の顔を持っている。

忍者に劣らないプリオタで、特にシリーズ第6作目『フラッシュ☆プリンセス』の敵幹部ヒース様推し。
社会から孤立した者たちの居場所を守るために忍者に最終抗争を仕掛けようとしており、東京の全極道を一堂に集める。

璃刃壊左〈忍者〉

璃刃壊左(あきばかいざ)は“帝都八忍”の1人で、“長”に次ぐ実力の持ち主。
普段は銀座で喫茶店「でいびす」を営んでいる。

忍者しのはの師匠でもあり、忍者しのはから「壊爺かいじい」と呼ばれ慕われ、壊左も忍者しのはを「忍者坊しのはぼう」と呼び可愛がっている。
“笑えない”忍者しのはのために日々ギャグを考えているが、なかなかうまくいっていないようだ。

忍者と極道：第一章「赤坂血風狼烟」の見どころ

①『天国への回数券』

忍者しのはが、成敗した極道ごくどうのもとで『HEAVENS COUPON（天国への回数券ヘブンズ・クーポン）』と書かれた白いクーポン券を拾う。
どうやら麻薬汁に浸した紙麻薬らしい。

②忍者の師匠・璃刃壊左

銀座の喫茶店「でいびす」は、忍者の師匠である老忍者・璃刃壊左あきばかいざの店だ。
訪れた忍者は先の『天国への回数券ヘブンズ・クーポン』を見せながら「忍者を呼ぶため悪事わるさをかましたみてーだった」と極道の異様な動きを報告。

また、壊左は忍者を笑わせようとギャグを用意していたが、やはり笑わせることは出来なかった。

③忍者と極道の再会と忍者の“笑い”

東京駅のプリンセスストアで忍者しのはと極道きわみが早くも再会する。
それぞれ戦利品を手に入れた2人はまだ語り足りないということで、極道の行きつけ店「平八」にてプリ語り第2ラウンド（ランチ）を行うことにした。
極道きわみと語り合ううちに忍者しのはから「プッ」と笑いのようなものが出て、忍者自身が一番驚く。

④赤坂で極道が悪巧み

赤坂の料亭「京兆」に全東京極道の会長・組長・幹部たちが集結。
極道きわみが極道ごくどう最大の天敵・忍者にんじゃへの一大対抗策を語るべく集めたのだった。

極道きわみは極道ごくどうたちを忍者にんじゃ討伐の手駒にするつもりであり、忍者にんじゃと極道ごくどうの因縁の始まりである「神賽惨蔵かさいざんぞうと幡随院長兵衛ばんずいいんちょうべえの死闘たたかい」を語りながら彼らの心を掴んでいく。
しかしその極道ごくどうたちの悪い企みを誅すべく、壊左が赤坂へと向かっていた。

⑤激突！壊左vs極道！

極道きわみが極道ごくどうたちの心を掌握しきった頃、突然彼らの首が次々と飛んでいった。
忍者にんじゃ（壊左）が現れたのだ。
手駒にするつもりだった極道ごくどうたちがやられ驚く極道きわみではあったが、口に黒いクーポン券を含み嬉しそうにその存在を迎えうった。

敵ながらも壊左と極道きわみのそれぞれが忍者しのはのことを思い、そして何も知らない忍者しのはが同時刻に2人のことを思っているシーンが熱いと共に切ない。

⑥壊左の敗北

壊左は忍者しのはの師であり、“長”に次ぐ実力の持ち主だ。
しかしその百戦錬磨の壊左が、謎のクーポンを口に含んだ極道きわみにただならぬ空気を感じ取る。

“極道ごくどうが危ヤバい”

ところがそれを皆に伝えに帰ること叶わず…壊左がなんと極道きわみに敗北！
技を見切られ、短刀ドスで頭蓋骨ズガイを突かれた挙句に銃を何発も撃ち込まれてしまった。

⑦『地獄への回数券』

極道きわみに勝利を掴ませたのは『地獄への回数券ヘルズ・クーポン』という、『天国への回数券ヘブンズ・クーポン』の“改悪版”の紙麻薬だった。
『地獄への回数券ヘルズ・クーポン』は一片キメれば身体が異常活性化し、忍者にんじゃと並ぶ“速さ”と“力”を得られるらしい。
壊左にえぐられた肉もみるみる治っていった。

この『地獄への回数券ヘルズ・クーポン』によって、極道ごくどうは忍者にんじゃと並ぶ力を手に入れたことになる…。

⑧壊左の自爆と“破壊の八極道”

極道きわみの脅威を感じた壊左は、“帝都八忍”の仲間たちにあとを託す。
そしてせめて一矢報いるべく力を振り絞り、忍者しのはとの出会いを思い出しながら―…自爆した。

壊左の自爆は、料亭を中心とした赤坂の一角を跡形もなく吹き飛ばし、極道ごくどうたちを殲滅。
しかし直前に『地獄への回数券ヘルズ・クーポン』をキメていた極道きわみと7人（1人は『地獄への回数券ヘルズ・クーポン』を口にしていなかったようだが）は生存していた。
彼らは忍者にんじゃと対等に戦い得る極道最強の8人“破壊の八極道”であった。

⑨壊左の死を知る忍者

おぞましいことに壊左の肉片は「ひき肉にしてやんよ！」のノリで本当に“ひき肉”にされた上で池袋に放置された。
偶然目にした忍者しのはは、添えられた片眼鏡によってそれが壊左であること、そして突き刺さった短刀によってそれが極道ごくどうの仕業であることを察し激昂。

この一件により、忍者にんじゃと極道ごくどうの“殺し合い”という運命の車輪が廻転を始める。
そして誰かが言う…「忍者しのはと極道きわみ、さあ…殺し合いだ」と。

⑩忍者と極道の再会(2回目)と極道の涙

直後、忍者しのはは極道きわみと再会する。
読者視点から見ると大切な存在を殺された者（忍者しのは）とその存在を殺した仇（極道きわみ）であるが、2人はそれを知らない。
普通にプリ語りを楽しむ2人であったが、その内面は互いに忍者しのはは極道ごくどうによって壊左が殺された怒りに、極道きわみは忍者にんじゃへの殺意に満ちていた。

壊左を亡くしたツラさを洗い流せないかと酒を口にした忍者しのはを、極道きわみは「いっぱい泣くんだ」と抱きしめる。
忍者しのはを見送った後、極道きわみの目から自然と涙が流れた。
友情と真実が全力ですれ違う状況は『忍者と極道』を表す名シーンの1つである。

⑫涙を蒸発させる男・祭下陽日

酔っ払い道端で寝入っていた忍者しのはを黒髪の爽やか男子・祭下陽日まつもとのどかが迎えに来た。
忍者しのはは彼の背中で安心して眠る。
陽日のどかもまた壊左の死を悼み涙を流すが、流した涙が即座に蒸発していた。

⑬次の悪事の舞台は新宿歌舞伎町

その頃、極道きわみは“破壊の八極道”の1人・夢澤ゆざわ恒星と夢澤の舎弟たちと共に新宿・歌舞伎町を歩いていた。
何やら夢澤たちは、歌舞伎町奥底の大東京都市伝説・旧在日米軍用秘密地下キャバレーの呪われし跡地「歌舞伎町地下倶楽部カブチカ」で何かを始めようとしていた。

忍者と極道：第一章「赤坂血風狼烟」の名言

第一章「赤坂血風狼烟」まとめ

第一章「赤坂血風狼烟あかさかけっぷうろうえん」は忍者しのはの大切な人である璃刃壊左あきばかいざが極道ごくどうとの死闘たたかいで死亡し、それにより忍者にんじゃと極道ごくどうが本格対決に動き出そうかというエピソード。

壊左を斃し打倒忍者にんじゃへの勢いに乗る極道と、壊左殺しの仇とは知らずに悲しみを極道きわみの前で溢れさせる忍者しのはの差とすれ違いがツラい。

紛うことなき“敵”であることが示された一方で、忍者しのはと極道きわみの仲が深まっていくという『忍者と極道』の見どころがわかりやすく描かれたので、2人の関係性が今後どうなっていくのか楽しみにしよう。